ふと思い立って日本一周をまた試みてしまった。せっかくだから全都道府県一筆書でもしてみよう。そんな旅路の6日目。
※この投稿は以下の投稿の続きです。day5はルールのおさらいに有効なのでday1と合わせて読んでおくといい刺激になるかもしれません。
船上のスターゲイザー
愛媛の松山観光港にたどりついたぼくは、夜のうちに出発して福岡の小倉に向かうフェリーに乗り込んだ。以前、この航路の逆向きに乗ったことがあるのを思い出したお陰で、大晦日に日本各地を襲った大寒波による列車運行停の影響からリカバリできた。
以前は、小倉から松山に渡り、そのまま広島行きのフェリーに乗り換えるというなんのためそんなことをしたのか今となっては自分でも分からないルートの途中だった。特にルールを設けずにいてもそのようなルート取りをしがちなのでぼくの場合逆にルールを設けて旅をした方がいいのかもしれない。
ただ、ルールを定めても不規則行動ばかりしてしまうので、結局放っておくしかないのだろう。
乗船して風呂に入ったあと、日付が変わるまでの間は星空を見て過ごしていた。時間の経過とフェリーの進行方向で星の見えかたが少しずつ変わるので飽きない。ただ、少し雲が出てきたので大人しく寝ることにした。
ロングビーチで朝食を
無事福岡の小倉に到着した。こういうときに脳内ハーロックが語りかけてくる演出なんかが挟まりがちではあるが、今日もハーロックは何も言ってくれなかった。ぼくの記憶にある限り、ここでハーロックに逢うのは4回目だった気がする。今回以外にも、そのそれぞれの邂逅時に自分なりのドラマがあったような気がしているが、気のせいかもしれないので省略する。
ハーロックの前でウンウン唸っていても仕方ないので、移動しつつ朝食を採ることにした。
正直色々講釈を垂れることすら憚られる有名店。
ベタナマネギオオメ。呪文の意味は気になる人は調べてみて欲しい。次に来たらナマネギオオメにしてみようかな。お客さんはみんなカタタマって言ってるのに厨房側ではカタイタマって言ってた。カタイタマという語呂は癖になるね。
他の地方だととんこつラーメンは白濁ドロドロしてなんぼ、みたいな傾向があるので、サラッとした部分がしっかり残っているものになかなかお目にかかれない。ぼくはこれが食べたくて福岡に来たんだ、そう錯覚するが紛うことなく「次」があるのでナマタマカエニク一回で退店した。
次に向かうのは佐賀県の左上の方にある唐津だが、このまま移動すると唐津で2時間30分待ちになってしまう。折角なので、足回りで観光してから向かうことにした。
福岡城が丁度そこにあったので渡りに船とばかりに行くことにした。1時間くらい歩き回って、この城の城主であった黒田親子のエピソードに触れる。これで唐津まで移動すれば1時間30分待ち。昼食を採って移動するのに丁度いい時間だろう。
唐津
駅の情報量が多い。
そんな中、余りにも気になる情報を駅で見付けてしまう。
高島
唐津城の下にある船着き場から船で10分のところにある高島、そこに宝くじ祈願で有名な、宝当神社があるという。
実は最近宝くじを一切買っていないが、それであっても何か当たったらいいなという、「宝くじ当たれ!」よりも強欲な祈願をして島を後にした。
唐津城
高島から再び本土(九州)に戻ると、既に唐津駅から出る列車には間に合わない時刻である。更に2時間30分待つ必要が出てしまった。1時間30分待ちが合計で4時間待ちになった計算だ。
もはや待ち時間というよりは滞在である。乗り換え時間以外の下調べを全然していなかったが、結果として普通に観光できてしまう。
と、いう訳で更に追加で唐津城を見ることにした。
天守閣からは、周囲の景色がよく見渡せた。日本三大松原に数えられる虹の松原を上空から見られるのでなかなかいい。なお、 宝当神社のある高島と高島に向かう船も見えた。
流石に更に虹の松原まで行ってしまうと更に次の列車になってしまうのでそれ以上の不規則行動は慎んで駅に戻ることにした。昼を食べるつもりではあったが、この朝ごはんを沢山食べたのと、「この後」が控えているので食べるのをやめて、大人しく移動する。
伊万里
唐津駅から1時間弱で伊万里駅に到着する。思えば1時間の道のりのために相当の待ち時間を要してしまった。ここからどんどん移動……といきたいところだがここで観光モードに突入する。
「バンめし♪」の聖地のひとつである「万里安」=「伊万里」の観光をしたくもある(下記記事参照)が、
ぼくの今回の目的地はアジフライの聖地、長崎県の松浦である。
従って、ここ伊万里駅に一筆書魂を置いて(一筆書魂を置くことについてはday5参照)ぼくは松浦行きの列車に乗った。
アジフライの聖地松浦
伊万里駅から松浦鉄道に乗り、30分ほどで松浦駅に到着する。地方の街だと、年始はお店が閉まっていることは宇和島で予習済みだったので若干の不安を抱えつつ、街を歩いてみる。
やはり、である。どのお店も3日以降からの営業である旨の貼り紙がしてあった。それでもどこかは開いているだろうと粘り強く歩いてみる(松浦アジフライを出すお店は徒歩5分から10分程度の範囲に10軒以上固まっているので言うほどのことはない)。
刺身で食べられる水準のものを、フライにして出しちゃう(ノンフローズンの場合)のだからそりゃあ美味い。ある意味贅沢な品である。通販でもワンフローズンの松浦アジフライが買えるが(松浦アジフライを名乗るためにはノンフローズンかワンフローズンである必要があるため、必然的にワンフローズン品になるはずだ)、ノンフローズンは現地でしか食べられない貴重な品なのである。
松浦アジフライを出しているお店はガイドブックによれば30ほどあるので、まだまだ行っていないお店はたくさんある。しかも、この版になってからはサバも特集されている。
推されれば食べてみたくなるのが人情。アジフライだけでなくサバも食べるとなれば、何回松浦に来ても足りない。まずは旬(とき)あじのシーズン、夏あたりの再訪を画策しようか。
まとめ
愛媛の松山からの夜行フェリーで福岡の小倉に到着。のちに佐賀県の唐津を経由し、伊万里でいったん移動は終了。今日の追加移動は2県。
一筆書外も含めれば3県にまたがって活動していたことになる。今日は食事や、観光が充実していたように思う。特急や新幹線を使わない場合は1日三県くらいが程よく観光を楽しみながら移動するのに適当ということだろう。
明日は魂を伊万里で拾って観光モードを終え、長崎県に突入する。
このページをかいたひと:藤盛仁輔
ライター。このサイトでは半年で日本二周したときに訪れた場所についてなどをかいています。